精神障害の心理的負荷表の取扱い(パワハラ)

心理的負荷表とは

発症前に、強い心理的な負荷を受けるような特別な出来事(極度の長時間労働、極度の負荷となる出来事)がなかった場合に、特別な出来事以外の出来事を当てはめて、心理的負荷の強度を探る尺度となるものです。

 

なかなか竹を割ったように、すぱっとした言い回しは難しいのですが、大体の事例では、特別な出来事といえるものがない場合が多く、心理的負荷表にあてはめることになると思われます。

さて、そこで、パワハラの場合です。出来事としては、パワハラが社会的に、圧倒的に大多数を占めますし、心理的負荷表のパワハラの項目のあてはめが、驚嘆に謝って適用されている実態あります。

パワハラの心理的負荷表とは

さて、そこで、パワハラの場合です。出来事としては、パワハラが社会的に、圧倒的に大多数を占めますし、心理的負荷表のパワハラの項目のあてはめが、驚嘆に謝って適用されている実態あります。

 

社会的に、世間的に、労働者、個人、企業、被害者、加害者などを問わず、パワハラ=パワハラに当たるか否かの視点で見てしまう構図になっていることが、その原因ではないかと思われます。

 

しかし、請求人の心理的負荷表のパワハラ項目は、パワハラに当たるか否かを見る表ではありません。「弱」「中」「強」の3段階は、他の項目と同じです。つまり、心理的負荷の強度を見る表になっています。

パワハラにあたることが「強」評価になるわけではない

多くのみなさんが、パワハラに当たるか否かをきにするのは、無理もないことです。労災にかかわらず、当事者は、加害者にパワハラを認めてほしいわけですから。

そもそも、請求人の心理的負荷の強度ですが、パワハラにあたることで「強」評価になるわけでも、加害行為者や会社が、パワハラを認めているから「強」評価になるわけでもないのです。

パワハラが認められても、「弱」「中」の評価になることもありますし、パワハラにあたるとなっても、「弱」「中」の評価になることもあるのです。

 

あくまでも、心理的負荷表で「強」の負荷となる出来事であるパワハラなのかということを見ています。

パワハラにあたらなくても他の項目で評価されることもある

当事務所に相談に来られる方の多くが、「パワハラの証拠がない」、「録音がある」、「メールがある」「LINEがある」などと言います。非常に証拠のあるなしを気にします。

しかし、審査をするのは行政機関です。決して、証拠が何もないから、パワハラの評価ができないとか、パワハラかどうかはわからないと審査対象外するわけでもありません。行政機関は、裁判所ではありません。資料1点1点を証拠調べをしているわけではないのです。

客観的資料からパワハラとわからないような出来事でも、他の心理的負荷の項目で評価できないかということもあり得ます。

パワハラの心理的負荷表は出来事による負荷を見るもの

パワハラ項目の心理的負荷表は、行為によるダメージが、「弱」「中」「強」のいずれにあたるかを検討するためのものです。もちろん、申請するから(請求人)が、強だと言えば強になるものではありません。

パワハラに当たるかどうかの心理的負荷表だとすると、弱、中、強の枠の中にある評価内容は、弱いパワハラ、中くらいのパワハラ、強いパワハラというようなおことになりますが、そのような表ではありません。

ぜひ、心理的負荷表のパワハラの項目の評価について、知っておきましょう。

 

★これまで多くの労災認定をいただいています★

当事務所では、たくさんの精神障害の労災認定事案を取り扱っております。関東圏のみならず、九州、中国地方、中部地方など、遠方エリアの精神障害の労災申請業務を受けてきております。

 

精神障害の労災申請では、労働基準監督署から「申立書」の作成を要請されます。申立書は、行政機関が、出来事を把握・理解するために、また、出来事を評価するために非常に重要な位置づけとなり、拠り所となるものです。非常に重要です。当事務所では、申立書の作成に力を入れております

 

これまで当事務所がお手伝いをさせていただいた方々で、多くの労災認定の報告をいただいております。個人ですので公表は出来ませんが、事務所には、お礼のメールお礼の電話お礼のお手紙を多数いただいております

 

業務委託された場合には、精神障害の労災申請の舞台裏の話、労災認定された事案の傾向などについてのお話もさせていただいております。

「申立書」、労災様式の事業主や主治医の証明など、つまづく場面が多くあります。まずは、一度、ご相談の申込みをされて、出来事の詳細をお聞かせください。面談労働相談がより確実ではありますが、遠方の方は、電話労働相談でも対応させていただいております。

遠方でも、資料持参で、面談労働相談にお越しになられる方もいらっしゃいます。精神障害の労災話を聞いてもらえる場所があるのだとお思いいただけるようでしたら、ぜひ、一度、ご相談いただければと思います。

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