モラル・ハラスメント

 

 

1 モラル・ハラスメント(モラハラ)とは

 

 もしかしたら、このページにたどり着いた方が受けているのは、行為の全部または一部が、パワハラではなくモラル・ハラスメントかもしれません。パワハラの概念を広くとらえれば、当初の段階ではパワハラに含めて受け止めてもかまわないと思います。

 

モラル・ハラスメント(モラハラ)をパワハラと区別する場合には、モラル・ハラスメントはどんな行為なのかを知っておく必要があります。専門家が書いた書籍の中でモラル・ハラスメントについて詳細に丁寧に書いてある本は多くはありません。その中で、定義づけを丁寧に行っている書籍から、定義をみておきます。

 

「職場におけるモラル・ハラスメントとは、不当な行為(身振り、言葉、態度、行動)を繰り返し、あるいは計画的に行うことによって、ある人の尊厳を傷つけ、心身に損傷を与え、その人の雇用を危険にさらすことである。また、そういったことを通じて職場全体の雰囲気を悪化させることである」

 

別なページで案内しているパワハラと違うのは、「不当な行為」という捉え方をし、その対象に、身振りや態度を含んでいることです。この点では、必ずしも酷い行為を対象にしているのではないことです。

 

⇒ パワハラについてはこちらへ

⇒ モラハラの退職については、パワハラの退職についてを参照ください

 

こうした行為によって、尊厳が傷つけられ、心身に損傷を負い、雇用が危険にさらされた、あるいは、職場の雰囲気を悪化させられたことです。

 

被害労働者の言葉からは、「精神的ダメージを受けた」や「正常に勤務ができない」などの表現になる部分です。

 

実際のモラル・ハラスメントは、杓子定規的な定義通りではないものが多く、また、行為範囲や行為態様も非常に広くなります。しかし、上記の定義にあてはまる、あるいは、それに近いような行為があれば、モラル・ハラスメントの主張にはなり得ると考えられます。

 

特に、法的判断をしないあっせんや調停においては、モラル・ハラスメントだと主張することに、何ら躊躇(ちゅうちょ)する必要はありません。

 

 

2 モラル・ハラスメントの特徴

 

モラル・ハラスメントには、パワハラにはない特徴があります。パワハラの場合、ダメージを受ける行為であると主張するパワハラ6類型に匹敵するレベルの行為が必要になります。

 

⇒ パワハラの6類型についてはこちらへ

 

しかし、モラル・ハラスメントの場合には、身振りや態度なども含めて不当な行為と考えてみると、多くの方が、さほど酷い行為とは言えないと思える行為が対象になってきます。

 

いじめ・嫌がらせ行為の一つ一つは、それほど深刻なダメージにつながるものとは言えないとしても、行為が繰り返し、あるいは、頻繁に行われたものである場合には、行為を受ける方では、小さな痛手が累積して大きな精神的痛手となっています。ここに、パワハラと異なるモラル・ハラスメントの特徴があります。

 

・どうして玄関のスリッパをあなたは揃えないのか

・なんでかってに自分の私物をここに置くのか

・なぜ日報をすぐに出せないんだ

・自分の方に顔を向けずに会話してくる

・自分に直接指示せずに、隣の人を経由して指示してくる

こうしたことは、専門家が聞いてもよくある些細なことかもしれません。しかし、よくよく、状況をみると、業務上の正常な状態や正常な行為としては違和感がある、不自然であるものばかりです。いじめ・嫌がらせ敵な感情が現れていると思われる場合やそう受け止めている場合には、モラル・ハラスメントの可能性もあります。

 

他の人には言わないのに、自分にだけ言ってくる。仕事上は、そんな態度をとらなくてもいいいはずなのに、わざわざそうした態度をとる。モラル・ハラスメントの場合には、こうした要素が含まれてきます。

 

モラル・ハラスメントの「モラル」は、「精神的な」のほかに、「倫理的な」という意味を含むものです。この点でパワハラとは大きく異なります。「モラルがない」などと世間話でも何気なく登場していますので、なんとなくイメージできるかと思います。

 

この点から、小さな行為だからと諦めるのはまだ早いかもしれません。繰り返しの行為や頻繁にされた行為などに思い当たる場合には、パワハラの領域ではなくても、モラル・ハラスメントの領域になり得る可能性があります。まずは、行為内容を詳細に聞かせてください。

 

 

3 モラハラでもあっせんで解決できるのか

 

ある紛争の原因となっている行為が、パワハラかモラル・ハラスメント(モラハラ)の行為かに関係なく、相手方(会社=被申請人)があっせんに応じて、和解になることで紛争解決になります。

 

決して、モラル・ハラスメントだから、紛争が解決するということや解決しにくいというものではありません。堂々と、あっせん申請、もしくは調停申請ができます。しっかり主張内容を整えて、解決のための場に上げることが可能です。

 

いえ、むしろ、一つ一つの行為がささいなこととの印象になっているハラスメント行為であるからこそ、あっせん(調停)に向いていると言えます。あっせんは、証拠によって左右されるものではりません。また、ささいな行為だと考えると、おそらく、これぞと言える証拠などを取得することはほとんど不可能な行為が多いはずです。

 

そうなれば、労働審判や裁判といった裁判所の手続きにはできません。裁判所の手続きは証拠主義です。仮に、証拠がある行為だとしても、裁判手続きでは、被害者に対し酷な判断になることも多くあります。

 

当事務所には、モラル・ハラスメントに関する相談もたくさんありますが、その多くの方が、最初に法律事務所を頼って相談に行かれています。相談時に相談者が話すことですが、法律事務所では、モラル・ハラスメントレベルですと、「職場ではそのようなことはよくあるでしょう」「それはパワハラと言うのは難しい」「証拠もないですし」「費用は持ち出しになりますよ、いいですか」などのコメントのようです。

 

些細な行為の積み重ったダメージですから、仮に裁判所の手続きが叶ったとしても、裁判所の手続きでは、損害賠償の金額が小さいことも十分にあり得るのです。当事者は、お金の問題ではないという心理でしょう。しかし、金銭で償ってもらうよう思考することが現実になります。

 

あっせんの場合は、訴訟や労働審判のような裁判所の手続きではありません。一般に、あっせん委員が申請人と被申請人の歩み寄りを実現しようと働き、被申請人もあっせんの場で金額調整を考えたりして動いていきます。

 

 

4 行為の記録を細かく

 

モラル・ハラスメントは、一般的に、なかなか酷い行為という評価にならないような、一つ一つの行為が、些細なものである点が特徴です。

 

そのような些細な行為まで記録をすることが肝要です。たとえば、馬鹿にしたようなことを示す身振りや態度などは、それだけでは、何ともならない行為に思えますが、繰り返し、あるいは、継続して行われていたのであれば、モラル・ハラスメントと考えてその内容を主張することが可能になります。そのためには、その何気ない行為が、あっせん委員などに伝えることができることが必要なのです。

 

パワハラのところで、パワハラノートを5W1Hで書くことの趣旨をうたっておりますが、モラル・ハラスメントにおいても同じです。むしろ、微妙な行為を知らしめる必要から、モラル・ハラスメントの行為であればあるほど記録を詳細につけてほしいと思います。

 

もっとも、労働局や労働委員会に申請して争う意思や気持ちがない場合、あるいは、精神疾患の労災請求をしない場合は、記録する必要はないかもしれません。しかし、事が起きたとき、行為を受けたときに記録しておくべきと考えます。その記録がいつなんどき使えるかはわかりません。

 

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