労働条件変更の拒否と解雇(変更解約告知)の考え方

通常、賃金等の労働条件変変更は、就業規則の変更手続きにより統一的に行いますが、ここでいう退職に直結する労働条件変更は、会社と労働者との個別合意による労働条件変更の場合です。

賃金に関する変更、配転命令は、多くの企業でついてまわるものですので、賃金が下げられた、配転命令があったことで退職に繋がったからといって、労働問題になるわけではありません。

具体的には、会社(使用者)が労働者に労働条件変更を申込み、それを拒否した労働者を解雇することを指しています。法的には、変更解約告知と呼んでいます。労働条件変変更を受け入れない労働者に雇用契約の解約を告知するからです。

 

 労働条件変更に応じない(拒否した)労働者を解雇していいのか

変更解約告知についての法律の条文は存在せず裁判例も限られています。しかし、法理として認められる判断枠組として活用されています。ただ、少し補足しておかないと導入部分で大きくボタンの掛け違いが生じますので、説明しておきます。

この変更解約告知の目的はどこにあるかというと、労働者の解雇ではなく、会社が労働条件を変更することにあります。そこで、変更解約告知の法理は、変更解約告知が認められる、つまり、労働条件変更に応じない労働者の解雇が認められるための厳しい要件を課しています

● 労働者の職務、勤務場所、賃金、労働時間などの労働条件の変更が会社にとって運営上、必要不可欠であること

● 労働条件変更の必要性が、それによって労働者が受ける不利益を上回っていること

● 労働条件の変更を伴う新契約の締結の申込みが、それに応じない場合の解雇を正当化するに足りるやむを得ないものであること

● 解雇を避けるための努力が尽くされていること

この4つの要件が含まれるのですが、少しわかりにくいと思います。でも、4つもの条件を満たす解雇に直結する労働条件変更のハードルはかなり高そうであることはイメージしてもらえると思います。

ようするに、会社が、「労働条件変更に応じなければ解雇する」と言ってきた場合は、それが認められるのは至難の業だということです。

上の4要件を適切にクリヤしていなければ解雇は認められないわけですから、労働条件変更と同時に「解雇する」、あるいは、労働条件変更を断わった後で「解雇する」と言われた場合は、すぐに当事務所にご相談ください。

上の4つの要件で示した通り、ほとんどグレーな領域の要件をみなければいけませんので、ご相談にお越しになり、事実関係を詳細に確認させてください。お話しをお聞きすれば概ね見えてきます。

 

 「労働条件変更に応じなければ解雇する」と言われたらどうしたらよいか

突然、会社から言われると、「解雇」という言葉が頭と気持ちに残り、面喰ってしまうかもしれません。でも、一呼吸して冷静になってください。あなたが、返答しないうちは、何も進みません(ただし、あまり時間が経過しないことが大切です)。

 

労働者がやるべき対応

  • 変更すると言われた労働条件の内容は何かを詳細に確認し記録する。
  • 変更すると言われた労働条件は、今までと何がどう違うのかを確認し記録する。
  • 言われたように労働条件が変更されると何がどう不利益になるのか整理しておく。
  • 労働条件の変更についての会社の発言を詳細に記録する。
  • 解雇にならないようにしていると感じる会社の言動などはあるか整理しておく。

 

可能ならば、これらの要素について、メモ書きでも結構ですので、確認、整理しておくことをお勧めします。いうまでもなく、会社の発言に関する音声があればなお明らかになっていいです。

最悪、よくわからないという場合でも、事務所にお越しください。何らかの形で、方向性を導ける可能性があります。

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